ヘルシーであることは美味しい。「KAFE」のメニューの魅力
マーニの座ったテーブルの周りを見渡すと、店内多くのゲストであふれかえっており、ただの流行りの店かと思いきや、この満員御礼状態が2004年のオープン以来ずっと続いているんだから驚きです。ガイドブックを片手に世界各国の旅行者が訪れるのは、たんに立地がよいだけ、インテリアが洒落てるだけではなさそうです。
KAFEがオープンした当時、世界的にヨガブームが起こりました。ウブドは、欧米人のヨガ愛好者=ヨギー達にとって聖地とも言える場所で、たくさんのヨガ・スタジオが生まれ、多くのヨギが長期滞在していました。
今でこそ、ヘルシーフードやオーガニックフードが当たり前ですが、当時のバリ島には、まだ欧米スタイルのヘルシーな食事を提供する店は数えるほどしかなく、そうした中、健康志向を追求するベジタリアンやビーガン向けにヘルシー・フードを提供する店としてスタートしたのがKAFEの始まりです。実際、KAFEの上階にはヨガ・スタジオが有り、当時はレッスンの終わったヨギ(ヨガ愛好者)が、サラダ等の食事を取っていました。
ヘルシーフードというと、切っただけの野菜、ぼそぼそのキャロットケーキ、鼻をつままないと飲めないグリーンジュース等を思い浮かべる人がいるかもしれませんが、KAFEのすごい所は「健康」と合わせて「美味しさ」を追求したことにあります。
メニューには、10種類以上のフルーツジュースがありますが、組み合わせた複数の果物がバランスの良い味になるよう工夫をしています。ローフード・メニューの定番かつ、KAFEを有名にしたサラダにいたっては、大皿にたっぷりのオーガニック野菜が盛られ、見た目にも美味しく見せる工夫をしています。マクロビ好きな人は気に入りそう。
単なるベジタリアンレストランとしてではなく、ハンバーガー、サンドイッチ、パスタ、タコス等、ヘルシー・フード以外のメニューもあるのもKAFEの魅力です。ベジタリアンでないマーニは、タコス等何回か食べましたが、素材が新鮮でそしてボリュームがあって、何より美味しかったです。
こうした理由に裏付けされたKAFEですが、唯一の問題は、いつ訪れても混んでることです。1階席、2階席とも満席なのです。早くからWi-Fi無料を打ち出したというだけでなく、座敷席のような長っ尻(ながっちり)しやすい席と、スタッフのサービスが良いことで、どのゲストも長時間滞在するのです。店の前まで来て、あまりの人の多さに、がっかりしながら帰るゲストをこれまで何人も見て来ました。
もし混んでいて座れないけどぜひ食べたいという人のために、KAFEではテイクアウト、またデリバリーサービスがあります。近隣のホテルに宿泊している方なら、注文してホテルに戻って食べる、または出前してもらうといいですね。KAFEでは、定期的に新しいメニューを追加する他、クリスマスなど季節限定メニューも出します。
店内では、オーガニックコスメや、ヨガ関連の雑貨等も販売しています。なお、隣のクブン・ビストロは、KAFEと同系列のお店です。
もし運良くテーブルに座れたら、オープンエアーの店内で、ぜひ長っ尻してください。
by mani(2012/03)