流れる時間に身を任すサヌールの「ザ・ポーチ・カフェ」


そんな散策途中に、お、この店良さそう、とアンテナに引っかかったのが、このザ・ポーチ・カフェです。2006年に、フラッシュバックスというバンガローが経営するレストランとしてオープンしたのが始まりで、オープン以来、旅行者の憩いの場として親しまれてきました。


床から天井まで木板を張り巡らせ、英字新聞を壁紙風にあしらい、なんとなくレトロなアメリカンダイナーを彷彿させます。「ポーチ(Porch)」という名前の通り、店の外側に屋根の付いたテラスがあり、可愛らしい印象です。


テーブルは、エアコンが効く室内席と屋外席に分けられ、外のテラス席は通りを行き交う人を眺めながらのんびりお酒を飲むような雰囲気で、逆に室内は大きく切り取った窓にグリーンを見ながら、ゆっくり食事を取れるようになっています。店内家具の一部が、昔の鉄道食堂車のコンパートメント風なデザインで、このあたり、オーナーの趣味ですね。


メニューはサンドイッチ、パスタ等の軽食から、インドネシア料理、スイーツと小さい店ながら充実し、特に冷蔵ケースに貯蔵された新鮮な果物を使ったフルーツジュースが人気です。


入れ替わりの激しいバリ島で、珍しくポリシーを感じる店で、お茶を飲んでいると、サヌール独特のゆるりと流れる時間とぴったり同調し、初めて入ったのにまるで昔から知っていたような懐かしさを感じるのです。
タンブリンガン通りを歩いていて黒地に光る看板を見つけたら、ぜひ入ってみてください。朝は朝食メニュー、午後はハイティーもあります。
by mani(2010/04)